君ニ恋シテル
すると、

「さゆー、ちょっと来てー!」

逞くんの呼ぶ声で、沙弓ちゃんの視線がそれ、ホッと胸をなでおろす。
これ以上はたえられそうになかったから。
祝福されるのは嬉しいけど、ずっと照れっぱなしで身が持たなくなりそう…。


「逞、いつも以上にうるさくてごめんね。でも、逞も二人のこと凄く喜んでたから、許してあげて」

笑顔でそう言うと、沙弓ちゃんは逞くんの元へ。



……………。



ふぅ。



『私の言った通りだったでしょ?』

『徹平くんも優奈ちゃんが好きって』

さっきの沙弓ちゃんの言葉が何度もリピートされる。

…あっつい。


まだドキドキしてる心臓の鼓動。
落ち着こうとジュースを一口飲む。
スーってなって、火照った体が潤ってゆく。



と、落ち着いたのも束の間。
また誰かに肩を叩かれる。
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