君ニ恋シテル
ーーーその後もパーティーは飲んで食べての大盛り上がり。

池田さん夫婦は今日のために特別メニューを沢山用意してくれていた。

大きなケーキには、『メリークリスマス☆誕生日&カップル成立おめでとう』って書いてくれてて…嬉しさと照れくささで胸がいっぱいになった。

本当に優しいご夫婦だなって、改めて思う。

感謝の気持ちでいっぱい。


みんなにも沢山お祝いしてもらって、本当に最高の誕生日&クリスマスになった。

最初はいっぱいからかわれて照れまくりだったけどね…。


「あーマジこのパスタうめぇー」

「ちょっと逞食べ過ぎだよ」

「いいじゃん、さゆももっと食えって」

「さゆは逞と違って食いしん坊じゃないんだよー」

「渡辺さんは山本くんと同じで食いしん坊よね」

「小沢ちゃん失礼!」

「あはは!でも合ってるよな!」

「ふふっ」

「洋祐まで何よー!さゆも笑ってるしー!」

ずっと笑い声が絶えない。
みんなの笑顔を見てると、幸せな気持ちになる。


色んなことがあったけど、振り返ると長かったようであっという間だった。


泣いたり笑ったり悩んだり…。
目まぐるしかったね。

きっとその全部に意味があって、私を成長させてくれた。



「優奈ちゃん」

大好きな人の声が私を呼ぶ。

柔らかな、優しい笑顔。

恥ずかしくて、まだ真っ直ぐ見つめることはできないけど。


「逞、ほんと食い意地張ってるよなぁ」

「あはっ、でも逞くんらしい」

こうやって、二人で笑い合える幸せ。
ずっと…ずっと大切にしていきたい。


「そこの二人ー!何こそこそ話してるのー!」

亜紀ちゃんがそう言うと、一斉にみんなの目がこっちを向く。


「人前でイチャイチャ禁止ー!」

逞くん何言って…!
イチャイチャしてないし…!
ボンっと顔が熱くなる。


「逞の話してたんだよ。食い意地張ってるって」

「はぁー?なんだよみんなして」

てっちゃんの言葉に不満そうな逞くん。


そのやり取りに、みんなでまた大笑い。


大好きなてっちゃんの笑顔、チラリと見ると、次の瞬間目があった。

…っ。

ドキンと胸が鳴る。


笑みを深めるてっちゃんに、私も笑い返す。
< 676 / 679 >

この作品をシェア

pagetop