キミと一緒に、未来も -幕末にタイムスリップ-
「本当に、あの、信じられないかも知れませんが…未来から来たんです…。」
それしか言わなかった。
いや、言えなかった。
それだけが真実なわけで。
それ以外、私だって目覚めたばかりで何もわからなくてすごく混乱している。
「…さっき副長さん、慶応2年と、言いましたよね…?」
ひとりでに語っていたのが急に質問になり少しだけ副長さんの肩がビクっとした。
「…あぁ。」
…慶応2年。
つまりは…えっと…、あれ?
「西暦は何年ですか…?」
眉間にしわを寄せ、私を少しだけ睨んだ後、答えてくれた。
「1866年だ。」