キミと一緒に、未来も -幕末にタイムスリップ-

「…。」

沖田さんは真剣な顔で、また黙り込んでしまった。

なにか言ってはいけない事を言ってしまったのだろうか。


あ、"沖田さん"なんて、軽々しく呼んだのがだめだったのかな…。

「ご、ごめんなさいっ…。その、なんて呼べばいいかわからなくて…。」


「…僕、自己紹介してないよね…?」


…あ、そうか。
副長さんは"総司"って呼んでて、まだ自己紹介はしてもらってない。
なのに私の口から聞いたことの無いはずの"沖田さん"がでてきて驚いているんだ。


「未来で、すごく有名ですからっ。新選組はっ!!私、この時代が好きだったので隊長さんなら多分全員わかりますよ?(笑)」

満面の笑みで自信満々に言うと、沖田さんは少し納得した表情でにこっと笑い、そっか、とだけ言った。

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