キミと一緒に、未来も -幕末にタイムスリップ-


どうして確かめなかったんだろうか。
そうだ、携帯があるじゃない。

まだタイムスリップした、ということが半信半疑だった私は、携帯を開いて、
受信電波が圏外なら本当に諦めようと決意した。

幕末はまだこんな機械がないなら電波もないはず。

一本でもたってりゃここは現代よ。
この人達は誘拐犯で、私は警察に通報して誘拐犯は逮捕。


「うん、まだ可能性を捨てちゃだめよ!!」


次々と独り言を言っている私の横で沖田さんがぽかんとしている。

でも、今はかまってられない。


「阪井琴葉、いきまーす!!!!!!」

深呼吸して、携帯を開き、受信電波を確認。


< 35 / 37 >

この作品をシェア

pagetop