ナンパ男との恋3

「あっ!そうだった。
あと トランク開けてくれる?」

「え?あ、はい。」

とトランクを開けるスイッチを探すけれど

・・全然分からない。

一生懸命探すけれど
運転席の事なんて 私に分かるはずがなく・・・

そんな様子を見ながら
少し笑い、私を押しのけるように
運転席に回り トランクの開閉スイッチを押す。


「あっれぇ?ないなぁ・・・・」


ゴソゴソとトランクを
探しながら

「ねぇー?カメラ見なかったぁ?」

「へ!?いえ・・・」

「んー・・ないなぁ・・・
せっかく この前 輝樹と撮った写真現像しようと思ったのになぁ・・」


わざわざ 私に聞こえるように
独り言を言っている。


「まぁ、いっか。
見つけたら 連絡してくれる?」

「あ、はい」

「そんじゃ、ありがと」

何だか・・・

私の知らない
輝樹とサキさんの時間があるんだと
見せつけられたような気分になり


胸がチクチクする。


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