ナンパ男との恋3
★心の余裕

「俺 今夜いないから
先 寝とけよ」

「あ、うん・・・」

あれから まともな会話もしないまま
週末へ突入し
この週末の間で
少し、前のように戻れれば・・・
なんて甘い考えだった私に
大打撃な輝樹の一言・・・。


どこに行くの?って
聞くと 面倒な女だって思われるだろうか。

そんな私の気持ちを察してか

「健二達と 飲み行くだけだから
女とかいねぇから。」


「うん」


お風呂に入り
無造作に乾かしただけの髪
ほのかに香る香水
いつものように
少し緩めの服装。

顔が整ってると
特別お洒落してるわけでもないのに
すべてが かっこよく見えてしまうのは不思議で仕方がない。

 

「なるべく早く切り上げて帰ってくっから おとなしくしとけよ。」


至近距離で そう言いながら

軽く頭を撫でると

迎えに来た友達の車に乗り
出かけて行った。

輝樹が出かけた後の 
何とも言えない寂しさは
いつまでたっても慣れない。

ただの男友達との飲み会と聞いても
思わず、行ってほしくない
なんて思ってしまう。











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