ナンパ男との恋3

「今度は 何ふてくされてんだ?」

「え?あ・・ううん?あは・・」

いけないいけない。

私ってば
すぐ顔に出るんだから・・。


「ところで、
何で 携帯切ってんだ?」


あぁ・・・
輝樹ってば・・・
また 変な所で 勘が働く・・


「調子悪かったから・・・」


「春菜の?携帯の?」


「け、携帯の・・」


「どう調子わりぃの?」


「えっと・・・
たまに おかしくなる感じ?」


もう~・・・・
ただでさえウソなんてものは
苦手なのに
いきなりじゃ 頭が回らないよォ・・


「だから、どう おかしいのか聞いてんだけどな?」


「お・・・音が鳴らなかったり・・文字が読めなかったり・・?」


全然 思い浮かばない・・・


「へぇ・・・・
じゃあ 修理出さねぇとな。
春菜、わりぃんだけど
冷蔵庫から ビール持ってきて?」

「あ、うん」

よ・・・良かったぁ・・・

何とか 誤魔化せた・・・

冷蔵庫の前で ほっと胸を撫で下ろしながら
ビールを手に 

「はい、これでいい?」

「あぁ、サンキュ。
春菜も飲むか?」

「え?いえいえ・・」

「ははは、飲み慣れれば ジュースより うまいぞ?」


・・・ジュースで十分です。


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