ナンパ男との恋3
「へぇ・・女の直感ってやつなのかね。」
その時、店の扉が開き
さとるくんの姿が見え、
背後には輝樹の姿。
とっさに、あかりさんと共に
身をかがめるようにして隠れた。
それから しばらくして
ようやく さとるくんが車に戻り
大きなため息をつきながら
運転席に座り、
何も言わないまま
車を走らせ続ける。
そんな様子に
あかりさんが
「さとる?
どうかした?」
ルームミラー越しに
あかりさんの方を見る
さとるくん。
路肩に車を停めると、
また、大きなため息をつきながら
「マジで最悪なんだけど・・」
うなだれるさとるくんに
「だから、何がよ?」
少しキレ気味のあかりさん・・・
「俺が言った事 完璧にバレてたし・・・」
「そりゃ、バレるでしょ。
じゃないと、私達が輝樹の居場所知るわけないじゃん?」
たしかに・・・・
さとるくんの立場というものを
私も考えてなかった・・・
「で?何て言われたの?」
「二度と電話してくんなって・・」
「いいじゃん。どうせ輝樹と そんな仲良いってほどじゃなかったでしょ?」
「それはそうだけど・・・
そういう問題じゃなくて
怒らせたってのが
マズイって・・・」
「気にしなけりゃいいじゃん!
ねぇ?春菜」
「う、うん・・・」
としか言えない・・・
そもそも 私の責任だし・・