それでも世界はまわる -white snow-
プロローグ
美緒奈は、どこで売っているのかも分からないような珍しいものを集めるのが趣味だった。

それも、怪しげなものばかり。

「美佳、潤、見て見て!」

理系の天才肌とは思えない異様な趣味。
今日もまたどこからか品物を仕入れたのだろう。生徒会執行部の当番で遅れた美緒奈が嬉しそうに二人を呼ぶ。

自分の机に置いた学生鞄から袋を取り出して、子供のように無邪気な笑顔を振りまきながら駆け寄ってきた。

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