それでも世界はまわる -white snow-
「それなんよー。あほあほ美佳が昨日遅くまでテレビ見とって眠いって言うけぇさ、あたしの安眠のパイでゆっくり寝かせたんよ。ぐっすりじゃろ?」

「へぇ。安眠のパイ、これ?」

理沙は美緒奈の手から白い布袋を受け取って、軽く眺めてみる。

美緒奈は自慢気に腕を組んだ。

「途中だって、苦しそうに唸って起きそうだったけぇ、パイ口に入れたんよー。そしたらばくばく食べてまた寝だすんよ。すっごい効果じゃない? もう二つくらい入れたかなー」
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