それでも世界はまわる -white snow-
「ね、トモ君。にわちゃ、元気?」

「潤さん? 元気も元気。今期学級委員にも選ばれとったよ」

「美佳さんと一緒じゃね」

大神山高校の制服を着た、つんつん髪の少年が笑う。

「あれ、慎吾くんって体育科じゃなかったっけ?」

「だって美佳さん、入試の成績がかなり良かったとかで生徒会の執行委員にも選ばれたんよ。神高じゃ有名」

少年がにこっと白い歯を見せると、本人は照れるように笑った。
< 119 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop