それでも世界はまわる -white snow-
今日ここに集まる予定なのは、同じ水瀬中学校出身の三組六人のカップル。
残り一人だ。

その子はまた学校が違う。
保育士を目指して県立立雁東高等学校の保育科へ進学した。昔から子供好きだったのでと納得できる。

五人がしばらく木の下で話をした後、最後の少女は姿を現した。
村立水瀬中学校の校門をくぐるところを、つんつん髪の彼氏が発見した。そして一番に近寄っていく。

「りーちゃん!」

「美佳、みんな。久しぶりー。
 待たせてごめんね。今日ちょうど教科書販売だったんよ」
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