それでも世界はまわる -white snow-
そんな態度に美佳は少し腹が立ったが、それよりもりおんがまだ到着していないことの方が気になった。
もしかして事故に遭っているのでは、など悪い方にばかり想像は膨らむ。
そうしているうちに、美佳は居ても立ってもいられなくなった。

「先生、あたし・・・りおん君を探しに・・・!」

「いやいやいや、美佳さん、早とちりをしない」

山本先生は大げさに出席簿を持っている右手を振る。

「りおん君とはさっき職員室の前で会って・・・校長先生に呼ばれていたから、それを伝えました。だから無事ですよ、彼は」

「校長先生に・・・?」
< 27 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop