それでも世界はまわる -white snow-
羽田町は、水瀬村より車で北に三十分程度にある小さな町だ。都会というわけでもない平凡な地域である。
昔の伝統文化を大切にしているようで、羽田ならと美佳も妙に納得した。

「でもミオ、常連さんになりそうじゃね」

潤がクッキーを飲み込んだ一瞬間のことだった。

ボンッと音を立てて、彼女は煙に包まれた。

その光景に美佳は口をあんぐり、美緒奈は嬉しさを隠せない様子だ。
ただひとりしか信じていなかったその効果。しかしこの煙が晴れれば、きっと・・・。
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