それでも世界はまわる -white snow-
美佳の心には、薄く靄がかかっていた。

「校長先生がお前を呼んどったぞ」

隣の校舎を指差した。ぼやっと椅子を立って窓から臨むと、校長室は二階下に見える。

それからクラス中が静かになった。
級友たちの会話が止み、しかしそれに美佳は気付かない。

振り向くと、山崎先生は腕を組んだ。

「朝礼は出席にするか。特に連絡もないし。一限が始まるまでには終わると思うが・・・ま、早う行きんさい」

「あ、はい・・・」
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