それでも世界はまわる -white snow-
美佳が首を傾けた瞬間、慎吾が大事そうに抱いている布の中から小さな泣き声が聞こえた。
慎吾はそれをゆっくりと揺らし始めた。
そっと中を覗いてみる。
慎吾が布をずらしてくれた。
するとツヤのいいぷっくりした顔と、口にくわえたもみじのような小さな手が出てきた。
その子は美佳を確認すると、ほがらかに笑い始めた。
「あ、赤ちゃん? 可愛いねぇ。どーしたん、この子?」
慎吾は一瞬目を見開いて驚いたような表情を美佳に向けたが、すぐさまそれは微笑みに変わった。
この世に二つとない宝を見るような、とても優しく温かい眼差し。
慎吾はそれをゆっくりと揺らし始めた。
そっと中を覗いてみる。
慎吾が布をずらしてくれた。
するとツヤのいいぷっくりした顔と、口にくわえたもみじのような小さな手が出てきた。
その子は美佳を確認すると、ほがらかに笑い始めた。
「あ、赤ちゃん? 可愛いねぇ。どーしたん、この子?」
慎吾は一瞬目を見開いて驚いたような表情を美佳に向けたが、すぐさまそれは微笑みに変わった。
この世に二つとない宝を見るような、とても優しく温かい眼差し。