戦国だ!!戦国だ!!戦国
ダダダダダダダっ!!!!

誰かがこっちに向かって走ってくる。

「三成っっっ!!何してるの!!まだたくさん仕事があるのよ!!」

可愛らしいけど築山にはない男勝りな雰囲気が漂っている。

女の人は秀吉の妻ねね。

「ねね様!!もうこれ以上はむ...無理です!!」

ぐいぐい、引っ張られる三成。

「貴方がいけないんでしょ!!側近の癖に秀吉を見す見す逃しちゃうんだから!!」

プンスカ怒っているねね。

「たすけてぇぇぇぇぇ!!」

三成が物凄い速さで連れて行かれた。

「また...秀吉様は仕事を...おさぼりなされたか」

呆れた顔をする官兵衛。

「そんでもって、側近のみっつーに仕事が回ってきたと言うわけだね」

秀晃が笑顔で言った。

「そのほかに三成君自身の仕事もあるから大変だよね」

この男......。

えっと....誰?

「竹中半兵衛だよ!!」

あぁそうそう!!秀吉家臣の中でもっとも影が薄い、竹中半兵衛だ!!

「う.....ひどい」

シクシクと嘆いている半兵衛。

「よ~う中竹元気してたか?」

「そっちじゃない!!僕はここ!!それに竹中だよ!!」

半兵衛とは逆の方向に顔を向けていた官兵衛。

「いや~ごめん」

また違う方向に向いてる。

「ねぇ!!ワザとなのそれ!!僕をどうしたいの」

大声で叫んでいる。

「えっ?何だって??」

耳を澄ます官兵衛。

「もういいですぅ....」

しょぼくれている半兵衛。
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