空を翔ける一筋の流れ星
やっぱり何をしていいのか分からずにしばらくその場に立ち尽くしていたが、とりあえず空の横に移動して何事もなかったように夜景を眺めることにした。


「綺麗だな」


初めて来たときから、ここの夜景はずっと俺の中では変わらない。

時間帯によって明るさなど姿を変えているだろうが、それでも綺麗ということには変わりはない。


「あのさ」


夜景の後押しというわけではないが、眺めているうちに謝罪の言葉が喉まで込み上げてきた。


「謝らないでください」


その言葉に思わず空を見た。

空は優しく微笑み、まるで見ているこちらが落ち着くようだった。


「私、翔さんのこと何も知らずに無神経でした」


「いや、俺が何も言っていなかったから。

それよりも俺はお前にもっとひどいこと言っちゃって・・・」


再び口を閉ざした。

別に謝ることに抵抗があるわけではない。

むしろ、謝らなければいけないと思っている。

ただ、ここで一気に言ってしまうと勢いに任せて謝った感じがする気がして、一呼吸置いて唇を噛み締めた。
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