空を翔ける一筋の流れ星
小さくため息をつくと不思議そうな顔をして空がこちらを向く。

普通ならその顔をしているお前の方が不思議に思うところだ。

いつもおどおどしているのに、こういう心霊スポットと呼ばれるようなところでは何も感じないのか、普段通りに能天気全開ではしゃいでいる。


「うわ、ここヤバい。

空気が一気に重くなった」


しばらく歩くと、霊感が強いと言っている奴が言い出した。


(全く、適当なこと言うなよ)


今のこの場では俺は何も感じないし、幽霊らしきものは一切見えない。



まあ、こいつに本当は霊感なんて全くないというのは分かり切っていることなのだが。

本当に霊感があるのならば、俺の横ではしゃいでいる空の存在に真っ先に気付いているはずだからな。



そんなことを考えていたら、この場所にいることが億劫になり面倒くさくなってきた。

いっその事、空にそこら辺の木の枝でも触ってもらって、みんなを驚かせてさっさと帰ろうかな・・・
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