デスペリア
「気づかぬ間に我らは、戦場に“動かされている”のだ。見えない糸(意図)に。嫌と言えぬ空気に呑まれ、幾人の者がこの地から旅立った。再び戻ることもないだろうと、意思に意志を上塗りし、怯える体に鞭を打っていた。
そこに自らの意思があると思うか?だからそなたにも問いたいのだ」
そこで先の、どこにいるのか、に繋がるのだろう。
見据えられた目は心まで探られているようだった。
オメックの体は傷だらけだった。奴らにつけられた生々しい痕は、長い年月をかけて奴らと戦ってきた証なのだろう。