それでもオレは愛してる(>_<)
 「……何が、だ?」

 ようやく口にできた、ひと言は、たったそれだけだった。

 それでも、さすがにオレの気分は、口調に表れていて、すざまじく、相当に、本っ気で、低かった。

 なのに、気が付いていないのか、それとも、気が付いていて、ワザと無視してんのか、

(多分、間違いなく後者のはずだ)

しいの奴は、能天気に明るい声で、あっけらかんと言った。

 「えーっ、だっかっらっさぁー、ル・フェスの会場にって、決まってるじゃないっ。だってさぁ、ほらほら、ル・フェスの参加者さん達って、本を買いに回るのに、カート使ってるじゃない?でも、あれってさぁ、意外と、怪我したり、怪我させられたりして、危なかったりするじゃない?しかもさぁ、カート使っているのにだよ?今にも倒れちゃいそうって感じに、めっちゃお疲れの人たちって、すぅっごく、多くない?」
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