それでもオレは愛してる(>_<)
 「と、いうわけで、今日幕張メッセに行くからねっ。あ、今更言うまでもないとは思うんだけど、ちゃあんとした、社会人らしい格好で、来てねっ。

 じゃ、8時にメッセくじらの前だよ。遅れちゃダメだからねぇ」

 じゃあねぇと言って、しいは電話を切った。

 自己完結したまま、勝手に話し進めて、勝手に終わるなと、何度言ったらできるんだ―――っっ。

 オレは、思わず電話を握り締めて、叫びそうになった。

 頑張れ、オレ。

 耐えるんだ、オレ。

 そんなことしたって、ご近所迷惑なだけだぞ、オレ。

 虚しいだけだぞ、オレ。

 耐えろ、耐えるんだ、オレ。

 必死に自分に言い聞かせ、寝起きのベッドの中心で、愛ではないが、叫びだしたい衝動を、一生懸命押さえ込み、ようやく自分を取り戻せたオレの目に、手の中の携帯の時間表示が映る。

 ……今、何時かわかってて、あいつは、8時にメッセって言ったんだろうな―っ!
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