それでもオレは愛してる(>_<)
 だが、いつまでも他力本願だけじゃ、勤まりゃしないのが、天下のルナティック・フェスティバルのリーダースタッフである。

 もちろん、ニコニコ運送の企画部の社員だって同様だ。

 真剣に祈った後は、オレはすぐに頭を切り替えて、前を歩くしいに向かって言った。

 「で、何でまた、こんな朝っぱらから集合することになったんだ?」

 すると、歩く速度を緩めもせずに、ほんの少しだけちらっと目線をこちらに向けて、しいは答えた。

 「うーん。…ま、ありていに言っちゃえば、手回しが悪かったってことよね。

 だってほら、思い立ってすぐに手を回したとはいえ、博覧会は今日が最終日だし。

 と、言うことは、混雑が簡単に予想出来ちゃうし。

 そうしちゃうと、ゆっくり品定め出来ないじゃない?

 充分に吟味できていないものを、駄々こねて欲しがる訳にいかないでしょ?

 それなら、会場開場前に行っちゃえってことでね。」
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