それでもオレは愛してる(>_<)
 なぁるほど?

 そういう訳だったと。

 つまるところは、お前のいつもの、“あれ欲しいっ”の発作に、またオレ達が付き合わされた、ということだな。

 まあ、この際文句は言うだけ無駄なんだが、それでも、やっぱり、言いたいぞ。

 いい加減にしろよ、と。

 だが、しかし、しいが欲しがるものってのは、何時だって、会社やル・フェスの運営に必要と思われるものばかりだし、実際今までそうやって入手してきたもので、役に立たなかったものはひとつもなかったんだ。

 だから、文句だけを言うわけにもいかない。

 その事を思い出して、オレはまたしいに聞いた。

 「で、ここに何があるって?電話ではル・フェスの会場内の足がどうたらって言ってたよな?何を見付けたんだって?」

 オレのその言葉を待っていたのか、しいは振り向いて、いつもの笑みを見せる。

 「ま、ね。すぐにわかるって。」

 そう言って、ずんずんと、先に立って進んでいく。
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