それでもオレは愛してる(>_<)
 辺りには、1人の関係者の姿も見当たらない。

 一体、どういう話の付け方をしたのか知らないが、関係者以外であるオレ達だけが、この博覧会会場内でこんな時間から自由に歩き回っているらしかった。

 本当に、いいんだろうか?

 ここのセキュリティが甘いのか?

 それとも、しいの交渉能力(騙しの能力)が高いんだろうか?

 そんな事を考えつつ、オレは今、通っているメインストリートから見える会場を、先刻入場する時に、手に入れていた会場のマップを参考に、検分して歩いた。

 この博覧会は、一応未来の交通はこうなっているんじゃないかっていう、その名の通りの主旨を掲げていて、数年後の導入を検討されている高速リニアは、もとより、ホバークラフトを改良したエアーバイク、だの、単三の乾電池1本で300キロ走行可能な自動車だの、水陸兼用な自転車だの(どこが、未来なんだかな)、タウン単位でしか開発、利用ができない無人タクシーシステムだのが、展示され、実際に動いてきるらしい。

 しっかしまぁ、貴重な国民の血税を、よくも、こんなことに浪費するもんだよな。
< 35 / 160 >

この作品をシェア

pagetop