脇役≠ヒロイン


「じゃあ、宇佐見は俺が送ってく」


馬鹿(神沢)にうんざりしてきた頃、眞野が私の肩にポンッと手を置く。


「え、いや悪いし良いよ」

「こんな時間に女一人じゃあぶねーだろ」

「そーそー、こういう時は甘えなさい」


いつの間にか、隣に来ていた東雲まで参戦してくる。


「、、、分かった甘えとく」


素直にありがとうが言えなくて、可愛くない言い方をしてしまった。


「うさぎちゃん照れてるの?かーわいー」

「なっ、抱き付くなバカ!」


抱き付いてきた東雲を必死に剥がしていると、ぐいっと引っ張られてぽすっと誰かの腕の中に収まった。




< 19 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop