脇役≠ヒロイン
「そんなに笑わなくても、、、」
「謝るからそんな膨れんなよ」
そっぽ向いてぼそぼそ話すと、笑いながら頭にポンッと手を乗せてくる。
別に拗ねてる訳じゃなくて、赤くなっている顔を見られたくないだけというのは秘密だ。
「今年は一緒に作るか」
「え?」
眞野の方にばっと顔を向ける。
「雪だるま」
そう言った眞野の目は、何だか優しくてぼーっと見とれてしまった。
「次右だっけ?」
何も言わなくなった、私の頭をぐしゃぐしゃ撫でて眞野は先に歩いていく。
「え、あ、うん」
顔を赤くしたまま、前を行く背中を追いかけた。
苦しいくらいに脈打つ胸を、どうすれば良いのだろう。