脇役≠ヒロイン
チラッと、横目で見れば長い睫毛が目に入る。
男のくせに羨ましいなとか、鼻も高いなとか、肌だって綺麗で悔しいとか、そんな事を思いながら眺める。
「いくら俺が格好いいからって、そんなに見つめちゃ穴が開いちゃうよ?」
「ば、ばっかじゃないの、そんなんじゃないし」
両頬に手を当てて、茶化した様に言う東雲から急いで顔を背けた。
「照れちゃって、素直じゃないんだから」
「違うから」
本当にこいつは、、、
「うさぎちゃんが恋ねぇ」
「だ、か、らっ、違うって言ってるでしょ!」
またさっきの話を蒸し返し始めた東雲に、私は掴み掛かる。