脇役≠ヒロイン
「、、、っ」
「東雲?」
急に俯いて、肩を振るわせた東雲が心配になって顔を覗き込む。
「プッ、あははは」
「、、、し、東雲?」
俯いていたかと思えば、今度はお腹を抱えて笑い始める。
「はぁー苦し、ごめんねぇうさぎちゃん」
一時笑った後、漸く収まったのか目に溜まっていた涙を拭いて私に謝る東雲。
私の頭の中はクエスチョンで一杯だ。
「病気で、ってのは嘘だよー」
「、、、は?」
言われてぽかん、としていた私は、徐々に東雲が笑っていた意味を理解した。
「いやー、まさかここまで信じちゃうなんてうさぎちゃんって案外、、、っ」
パシン、と辺りに音が響いて、手がジンと痛む。
「いったー、酷いなぁ叩くなんて」
「最っ低、、、」
ムカムカする気持ちを、隠しもしないで睨み付ける。