《完》嫌われ教師の腕の中
いつもは時間通りに来る羽鳥さんのお迎えが今夜に限って遅い。


私たちは待ちぼうけを食らった。



颯斗もそれから何も言わず…口を閉じてしまった。
憂いた瞳が…颯斗のキモチを物語る。



私に隠しゴトされて颯斗は寂しいみたい。



「ゴメンなさい…私…心の準備が出来てなくて今は言えない・・・」



「・・・」


颯斗は切れ長の瞳を閉じて聞いた。


長い睫毛が影を落とす。
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