《完》嫌われ教師の腕の中
「……」


完全に尾上先生に見透かされている私のキモチ。
口惜しくて仕方がない・・・



「!?」
不意に尾上先生は私の肩を抱いて来た。


「何すんの??」


「お前がノロいからだ…」


「逃げないようにの間違いでしょ?」


「くっ…お前は本当に口の減らないオンナだ・・・」


私たちは奥のエレベーターホールに向かう。


ガッチリと私の肩に乗せられた先生の手は大きく骨ばっていた。
そして力も強い。


嫌っているはずなのに…私は何故か…嫌悪感は湧かない?
屈したくないのに・・・


先生の放つ私のすべてを包むようなオーラに少し惹かれていた。




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