十†字†路
「だからコイツは変質者じゃないよ。安心してくれ」
「そうだよ。ワタシは……」
「ただのロリコンだ。害は無いよ…美雷はね」

だーかーらーロリコンじゃねぇッ!というワタシの喚きは、今度は女性に遮られた。

「ちょっとそれどういう事ッ!?」
「射程範囲外、てことだけど?ストライクゾーンにカスリもしなかった、ともいうかな?」
「零も似た様なモノだろ!?」
「アタシは服装次第では高校生でも通じるんじゃない?ほら、美人だし。肌ピチピチだし」
「私だってピッチピチだ!」
「ロリコンの査定は厳しいよ?ロリと呼べる肌年齢かなーぁ?」

なーぁ?の辺りでワタシにふる零。
まぁ確かに、零なら女子高生としても通じるぐらい魅力的だが…頼むから女の醜い争いを始めないでくれ……

ワタシは、
もうロリコンでいいですから本題にいきましょうよ…と、告げた。

もうホントどうでもいいから、話を先に進めてくれ…

「そうか、折角盛り上がってきたとこなのに残念だ」
「後でゆっくり話そうじゃないか、零」

頼むから、人を炊きつけるのは止めてくれ…零……

彼女は人をおちょくり、上機嫌で話をやっと進めてくれた……。

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