十†字†路
「ねぇ命…」
背を向けたまま、歩き続けたまま、彼女はワタシに声をかけた。
今度はちゃんと聞こえる様に。
「あの子を助けたその先に、何を求めるの?」
「何を…求める…?」
「やっぱり肉体関係?」
「…にくッ!?だからワタシをロリコン扱いするんじゃないッ!」
あんな童顔で未発達相手に、肉体関係求めるかッ!!
アハハハと笑う…けれども背中を向け続けたままで。
「じゃあさアンタ、一体何を望み、何が手に入るのさ?」
「手に入る…?」
「謝礼金?高校生が大した額持ってるワケないよね?それなら…名声?あの子にとってはヒーローになれるけど、あんな子供からの名声なんて大した価値は無いよね?だとしたらやっぱり肉体……」
「笑顔、だよ」
再びロリコン扱いされる前に彼女の言葉を遮り言った。
「えがお……?」
「笑顔。不幸な面した笑顔じゃない。例え少しでも、幸せを感じる事の出来た笑顔を、ワタシは庵樂幸菜から貰いたいだけさ」
いつしかワタシ達の足は止まっていた。
彼女は前を向いたまま、ワタシは彼女を見ながら会話する。
「それ…だけ?」
「それだけ。ワタシは少女の幸せを望み、そして至福の笑顔を手に入れる。命懸けでね」
背を向けたまま、歩き続けたまま、彼女はワタシに声をかけた。
今度はちゃんと聞こえる様に。
「あの子を助けたその先に、何を求めるの?」
「何を…求める…?」
「やっぱり肉体関係?」
「…にくッ!?だからワタシをロリコン扱いするんじゃないッ!」
あんな童顔で未発達相手に、肉体関係求めるかッ!!
アハハハと笑う…けれども背中を向け続けたままで。
「じゃあさアンタ、一体何を望み、何が手に入るのさ?」
「手に入る…?」
「謝礼金?高校生が大した額持ってるワケないよね?それなら…名声?あの子にとってはヒーローになれるけど、あんな子供からの名声なんて大した価値は無いよね?だとしたらやっぱり肉体……」
「笑顔、だよ」
再びロリコン扱いされる前に彼女の言葉を遮り言った。
「えがお……?」
「笑顔。不幸な面した笑顔じゃない。例え少しでも、幸せを感じる事の出来た笑顔を、ワタシは庵樂幸菜から貰いたいだけさ」
いつしかワタシ達の足は止まっていた。
彼女は前を向いたまま、ワタシは彼女を見ながら会話する。
「それ…だけ?」
「それだけ。ワタシは少女の幸せを望み、そして至福の笑顔を手に入れる。命懸けでね」