十†字†路

明路6・試練再開~Again!~

◆ ◇ ◆



週末。
クラブは入って無い為、大抵家で過ごす私だけど、今日は違う。
…先生にお呼びだしされたからだ。

昨日の夜に急に電話が。
見慣れない知らない番号から。

「もしもし?」
「こんばんちゃー庵樂!よかったよかった、まだ起きてたか」
「……先生ッ!?」
「そーだよ、宝杖美雷先生だ」
「こんな時間になんですか?」
「明日、午前11時に校門集合!じゃあね」
「な…ちょっと先生!?」
「……あ、そうそう。コレ私の携帯だからアドレス帳に入れといてねー。ばいびー」

プッ。
通話時間一分ジャスト。
要件しか言わないし、詳しい内容は言わない。

何か呼び出される事したかなぁ?

「それにしても……」

先程からクラブしてる生徒に見られまくり。
三十分以上校門で待つ生徒に興味を示されているようだ。

三十分…
早めに来たが、既に11時は過ぎている。
呼び出した本人が遅刻とは……

「まさか忘れてる…とか」

有り得る。
なんたって宝杖先生だ。
約束の1つや2つ、忘れて当たり前。

「どうすればいいんだろう……あ!」

携帯を開く。
アドレス帳の中には先生の電話番号があった。

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