夢の続きで逢えたら
「悪いな。電話出れなくて」
「………」
「驚かないで聞いてくれ…詩野ちゃんは……」
大体の予想はついてる。
「最終を…受けてない」
やっぱり。そう考えるのが自然だ。
「どうして?」
「正式には、途中でやめたんだ」
「途中で?」
「あぁ…」
僕は大きく息を吐いて目を閉じた。
「倒れたんだ。詩野ちゃんは」
冷静な自分と混乱している自分が、頭の中を行き来する。
僕は、自分の居場所を完全に見失った。
こんな状態で何を言ったらいいのかわかるはずもなく、
ただただ黙り込んだ。
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