夢の続きで逢えたら

「原因は、耳硬化症によるめまい…。急に意識を失って頭から倒れたって係員の人が教えてくれた」

「詩野は今どこに?」

「病院だよ」

「場所は?」

「言えない」

「どうして!?」

「……」

「なぁ浩二!」

「詩野ちゃんが言ったんだ!お前には言わないで欲しいって…」


「なんだよ…それ…」

全身から自然と力が抜ける。

「お前が一番近くで見て来たんだ…」

「だったら…」

「だからこそ、お前に会うのが一番辛いんだ。いつも隣りで支えてくれたお前に」

「僕は結果なんて気にしない!心配なのは…」

「違う!わかってやれよ。詩野ちゃんの気持ち。わかるだろ?お前なら。心配ない。今は大輔が一緒だ。早ければ明日にでも退院できる」



まさか倒れたなんて…

いくらなんでもそこまでの予測はしてなかった。

てっきり最終を受けてないだけなのかと…





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