夢の続きで逢えたら

浩二は、

僕にとって初めての友達だった。



昔から人見知りが激しく、少し暗い性格でもあったせいか、

誰も僕と仲良くしようとする者はいなかった。




そんな、小学校三年生の学芸会、

舞台袖で、僕はあまりの緊張に、昼に食べた物をすべて戻してしまった。


他の生徒は、

「うわっ!汚ねぇ!」

と言って、その場を離れたが、

ただ一人、真っ先にそれを拭いてくれた生徒がいた。



「まったく、汚ねぇな。こんな所で吐くんじゃねぇよ」



言葉は乱暴だったが、そのあとも一人でキレイにしてくれた。





それが浩二だった。




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