夢の続きで逢えたら
「あなた、さっきから謝ってばかりね。面白い人」
「…ごめん」
「ほら。また言った」
「………」
からかっているのか、許してくれているのか、それとも…。
ひとまず僕は、元の椅子にゆっくりと腰を降ろした。
「別に怒ってないわ」
え?
詩野が、カムフラージュに使っていた僕の大学ノートを手に取りながら言った。
「へぇ。こういう勉強してるんだ。と言っても私にはサッパリだけど」
「僕だってサッパリだよ」
顔を覆うように広げられたノートの上の方から、
わずかに覗く詩野の瞳がこっちを見る。
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