夢の続きで逢えたら
「なに?」
「なにってお前、いきなり失礼な奴だな!」
「あーごめんごめん。で、どうしたの?」
「俺、仕事も決まったし暇だからさ、今晩飲みに行こうぜ」
「いや…ちょっと今日は」
「大輔もいるだろ?一緒に来いよ。それじゃ七時にいつもの店な!」
「ちょっ!……」
ツーツー…
また一方的に切られた。
失礼なのはどっちだよ。
「誰?」
吸い終えた煙草を、灰皿に押し当てながら大輔が言った。
「浩二」
僕が気の抜けたような鼻息まじりの声で答える。
「なんだって?」
「今晩飲みに行こうって。七時にいつものとこ」
「いいね。俺も行くよ!」
「あぁ。来てってさ」
実は、一度僕が浩二に大輔を紹介したのをきっかけに、
二人はすぐに意気投合し、仲良くなった。
もう、三年前の話だ。
「僕は行かないから二人で楽しんできなよ」
「なんで?予定でもあるのかよ」
「あるよ」
「なんだよ?」
大輔が珍しく、突っ掛かってきた。
予定があるって言えば、
いつも「そっか」で終わらすくせに、今日に限ってこれだ。
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