夢の続きで逢えたら
そのあと、二人から話を聞いた。
どうやら、小・中学校の同級生だったらしく、
お互いの親もかなり仲が良かったようだ。
この時、高校一年で初めて大輔と喋った頃の記憶が甦った。
そう言えば、大輔は福岡から来たって言ってたっけ。
詩野が夢を追いかけて東京に来る際、
「何も知らない場所だから、知り合いが近くに住んでいた方がいい」
という親の提案もあり、ここらに引っ越して来たらしい。
当然、大輔もそのことは知っていた。
詩野は大輔の家の電話番号を渡されたが、
結局一度もかけなかったようだ。
この話を聞かされた僕は、
まるで、出来すぎたドラマのキャストになった気分だった。
まぁそれ以上に大輔と詩野の方が驚いているだろう。
僕、浩二、大輔、そして詩野を含めた四人は、
そのままいつもの居酒屋に移動した。
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