夢の続きで逢えたら
―――みんなが寝静まった夜中の一時頃、
僕はベッドに横たわり、これからどうするべきかを真剣に考えた。
あのあと、浩二が教えてくれたことは、
どれも衝撃的なものだった。
病名は『耳硬化症』。
日本には数パーセントしかいない珍しい病気らしい。
女性に多く見られ、耳の中の骨に異常があり、
そのために引き起こす病気で、
両耳の進行性難聴と耳鳴りを訴え、
悪化すると耳が聞こえなくなってしまうこともあると教えてくれた。
耳が聞こえなくなれば、歌うことはもちろん、
喋ることすらできなくなる。
その時僕は、
「どうして今まで黙ってたんだよ」
と強く言ったが、
「お前にあんな話されたあとだ、言えるわけないだろ」
と言って、浩二は僕の腕を振りほどいた。
それはそれで浩二や大輔の優しさだったんだ。
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