その手で溶かして
頭のてっぺんにあった太陽が傾きはじめ、暑さも少しずつ和らいできたこの時間帯は、外にいるということが物凄く心地良かった。
熱をおび、じっとりと汗ばんだ体を通り抜けるように、風が吹き付ける。
たまには息抜きに、外で過ごすのもいいものかもしれない。
「そろそろ、帰ろうか。」
「そうね。」
芝生の上では新たに試合が始まっていて、ウミ達の姿はどこにも見当たらなかった。
私は遠藤君の少し後ろをついて歩く。