その手で溶かして
こうして見ると遠藤君って意外と背が高いんだな。
私とはだいぶ身長差がある。
ウミとだって10センチ近くは違いそう。
私はすらっと綺麗に肉付いている、遠藤君の背中を観察していた。
華奢までとはいかなくても、無駄な肉は一切なく、手足が長く綺麗な後ろ姿だった。
「馬鹿になんてしないだろ。長い間、お疲れ様。」
「柄にもないこと言ってんな。後ろに女を隠してるから、いつもと態度が違うのか?」
からかうようなウミの声に、心臓が跳ね上がる。
私のことはそっとしておいて欲しいのに……