その手で溶かして
「今日は寒いから体が温まるメニューにしたの。冷めないうちに食べましょう。」
ママはお盆に2人分の皿を乗せ、食卓へと歩み寄る。
あー。
そういうことか。
食卓には2人分の用意しかされていない。
そして、7時前だというのに食事を始めようと言うママ。
私はいつもの定位置に座り、ママが席に着くのを待った。
湯気があがる料理がテーブルに並べられ、どれも栄養を計算された料理ばかり。
「いただきましょう。」
「いただきます。」
ママの声に答えた後、私はスプーンを手に取り、クラムチャウダーを口へと運んだ。