その手で溶かして

「ウミ、ウミ、あーそぼ。」



「ユキ、待ってたんだ。これ見てよ。」



「どうしたの?すごーい。」



「父さんが誕生祝いに作ってくれたんだ。」



「ウミのお父さんが作ったの?」



「そうだよ。すごいだろ?」



「うん。いいな。」



「これは2人のもの。ユキにも一つあげるよ。」



「いいの?」



「いいよ。でも、ユキの大切なものも一つちょうだい。いつでもいいから。」



「わかった。」

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