その手で溶かして
「あぁ。」と擦れた声が背中に届いていたけど、私は振り替えることもしなかった。
本当に仕事なのかもしれないパパに向かって、ママだけの肩を持つようなことは言えないけれど、私のことをもう少し考えて欲しかった。
パパがいなければ、この家にはママと私の2人だけなんだということをわかって欲しかった。
結局、私がママの肩を持つのも自分のため。
だから、この事もパパに言うことはできない。
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