その手で溶かして
今までは言ったことがない言葉だけど、今日はどうしても使ってみたくて、心の準備をしてから店内へと入った。
通帳の数字が私を浮かれさせていたのだと思う。
「お疲れ様です。」
大きな声でそう言いながら、休憩室のドアを開ける。
「お疲れ。」
私の初めての言葉に返事をしてくれたのは、懐かしい聞き慣れた声だった。
「えっ?ウミ……?」
「あーシフト変わった。店長は急用だって。」
「そう。」
気まずい気持ちになる反面、鼓動がドクドクと早まって行くのを感じる。
通帳の数字が私を浮かれさせていたのだと思う。
「お疲れ様です。」
大きな声でそう言いながら、休憩室のドアを開ける。
「お疲れ。」
私の初めての言葉に返事をしてくれたのは、懐かしい聞き慣れた声だった。
「えっ?ウミ……?」
「あーシフト変わった。店長は急用だって。」
「そう。」
気まずい気持ちになる反面、鼓動がドクドクと早まって行くのを感じる。