その手で溶かして

浮いているから、レイちゃんは簡単に私のことを見つけられるのではないかと……



「また、知り合いのことで悩んでいるの?」



1講が終わった私達は、椅子のある場所へと自然に足を進める。



「なんだか、最近色々とあって。」



今日、浮かない顔をしているのなら、それは昨日の遠藤君のこと。



“悩み”とまではいかないけれど、なんて遠藤君に答えを告げればいいか考えていた。

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