その手で溶かして
秋風が冷たくなってきた頃、私はいつものようにママに内緒でウミと遊んでいた。



公園で遊んでいた私達は、さすがの寒さに家の中へと入ることにした。



いつもは、勿論ウミの家。



でも、この日はママが出かけていた。



暗くなる前には戻ってくると言っていたママの言葉を思い出し、ウミを自分の家へと招き入れた。



「ユキの家は久しぶりだな。」



「そうだね。」



嬉しそうに私の部屋へと入るウミを見ていると、嬉しくてママが帰ってくる時間など忘れてしまっていた。
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